2019.4.9
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国別トレンド

マレーシアが注目に値する4つの理由

(写真=amirraizat/Shutterstock.com)
(写真=amirraizat/Shutterstock.com)
マレーシアは、移住したい国として人気No1を獲得し続けていますが、、ビジネスの面でも東南アジアの他の国々にない魅力があります。2018年5月、首相に返り咲いたマハティール氏は、日本との関係を重視しています。今回はマレーシアに注目すべき理由をご紹介しましょう。

マレーシアという国

日本の9割の面積に人口は4分の1

マレーシアは赤道のすぐ北側、シンガポールとタイに挟まれたマレー半島と、ボルネオ島の北西部にまたがる国です。国の面積は33万平方Km(日本は37万平方km)、人口は約3千万人強(約8割がマレー半島に居住)です。年間を通じて1日の最高気温は30度を越える常夏の国です。

ASEANの優等生として成長

1957年8月31日にマラヤ連邦としてイギリスから独立を果たしました。8月31日は、Merdeka Day(Merdeka:ムルデカとはマレーシア語で独立という意味)という祝日で、国の全土で独立を祝います。

一人当たりGDPは、ASEAN10か国の中ではシンガポール、ブルネイに次いで第3位です(ブルネイは石油、天然ガスの輸出により豊か)。かつては、ゴムやパームオイルといった一次産業が中心でしたが、2000年では工業(鉱業を含む)は47%、サービスが45%を占めており、さらに2017年にはサービス業の占める割合が52%となり、知識産業化が進んでいます。

長く親しい日本との関係

日本とマレーシアの関係は、独立直後の1957年9月9日、クアラルンプールに大使館を設置したことに始まります。第4代首相に就任したマハティール氏が首相就任の翌年、1981年に導入したルックイースト政策によって多くの人が日本へ留学しました。帰国後は行政や産業の重要なポジションに就き、国の発展を支えました。1991年に、ビジョン2020を策定し、2020年までに先進国入りを目指すという目標を掲げ、取り組んでいます。

2018年5月、マハティール氏は、92歳で首相に返り咲きました。首脳としては世界最高齢です。就任直後の6月、最初の訪問国として日本を選び、その後8月、11月にも日本を訪問しています。11月3日の秋の叙勲で最高位の桐花大綬章が贈られました。ここにも、マハティール氏と日本のつながりの深さがうかがえます。

マレーシア4つの魅力

ここまで述べたように、日本との良好な関係を保ちつつ、発展を続けるマレーシアは、日本企業にとって多くのメリットがあります。マレーシアへ進出している日本企業が約1400社というのは、その証でしょう。ここではマレーシアの魅力として挙げられる4つのポイントを説明します。

英語が準公用語であること

マレーシアの公用語はマレーシア語ですが、旧宗主国がイギリスであったことから、英語が準公用語のように使われています。日本人の英語力は低いと言われますが、中学、高校で英語を学ぶため、片言の英語は使えます。ビルマ語やベトナム語だと、イエス、ノーというのさえ苦労するのですから、片言の英語ができれば心理的にずっとラクになります。

多民族国家であること

マレーシアは多民族国家であり、アジアの縮図といわれます。加えて、様々な国から人々がやってくることも重要であり、マレーシアは日本企業にとってのショーケースになります。マレーシアに拠点をおいて多様性に触れながら、次のビジネス展開を考えることが可能になります。

ビジネス環境がよいこと

世界銀行の調査によるとマレーシアはビジネスのしやすさで15位にランクされています(日本は39位)。マレーシア政府は外国企業の誘致に熱心で、MIDA(マレーシア投資開発庁)やInvest KL(クアラルンプール地域への知識集約型ビジネス投資誘致組織)がその役割を果たしています。

また高速道路網や鉄道などの交通網、産業活動を支える港湾や空港といったインフラが整備されていることも大きな魅力です。

イスラム圏へのゲートウェイであること

マレーシアの国教はイスラム教で、国民の約6割がイスラム教徒です。イスラム圏は拡大を続けており、2010年で約16億人、2030年には22億人になると試算されています。マレーシア政府は、イスラム世界において最も信頼性が高いと言われるハラール認証制度を運営しています。そのハラール認証を得てイスラム圏にビジネスを展開することは有効な方法でしょう。

進出を考える際には情報収集が重要

ここまでマレーシアがどのような国なのか、またその魅力について説明してきました。日系企業が1400社以上も進出している今の状況は、日系企業日系企業にとってビジネスチャンスが広がっているといえるでしょう。実際に進出を考える際には、進出時の注意点や現地の採用事情なども押さえることが重要です。
 

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